給与計算のポイント~計算の基礎の設定~
2022/05/11
こんにちは。
江戸川区東葛西で社労士をしておりますアローズ社会保険労務士事務所の渡邊です。
「給与計算のポイント」の第3回は「計算の基礎の設定」についてです。
割増賃金の計算の基礎となる賃金(支給項目)や、
欠勤控除や遅刻早退控除など控除の計算の基礎となる賃金は、
正確に設定されていないと誤った金額で計算されてしまいます。
特に割増賃金の場合、以下の賃金を除いてすべての賃金が計算の基礎となりますので、
設定に漏れがないか注意が必要です。
<割増賃金の基礎となる賃金から除外する賃金>
・家族手当
・通勤手当
・別居手当
・子女教育手当
・住宅手当(住宅に要する費用に応じて算定される手当)
・臨時に支払われた賃金
・1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金
※これらの賃金をあえて計算の基礎に設定することは問題ありません。
また、割増率の設定も、労働時間によって以下のように異なりますので、
今一度正しく設定されているかご確認されることをお勧めします。
<割増賃金の割増率>
①時間外労働(法定労働時間を超過した分)⇒2割5分(25%)以上
②法定休日労働(法定休日に労働した分)⇒3割5分(35%)以上
③深夜労働(午後10時から午前5時までの間に労働した分)⇒2割5分(25%)以上
④1ヶ月60時間を超える時間外労働⇒5割(50%)以上
※④については、中小企業は令和5年4月1日より義務化
例えば以下のような状況では、割増率が割り増しされますので、
割増賃金の計算をされる際にはご注意ください。
・法定労働時間を超過して深夜に及んで労働した分⇒5割(50%)以上(①+③)
・法定休日に法定労働時間を超過して深夜に及んで労働した分⇒6割(60%)以上(②+③)
▼過去の給与計算のポイントはこちら
①締め日の設定
https://arrows-sr.biz/blog/detail/20220427090437/
②時間単位の設定
https://arrows-sr.biz/blog/detail/20220506085511/
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